今回は、法人口座をどこに開設すれば良いかについて説明します。このテーマは多くの経営者の皆様からご質問をいただく内容です。
私がお勧めするのは、次の2つの口座を開設することです。
楽天銀行
近所の地域金融機関
それぞれの口座を選ぶ理由とそのメリット、さらには経営における資金調達の観点からどのように活用すれば良いのかを詳しく解説します。
※この記事を文章で読むより動画で確認されたい方は、この記事の末尾にある動画をご覧下さい。
Contents
1.楽天銀行を選ぶ理由
楽天銀行を法人口座として選ぶ最大の理由は、「手数料の安さ」です。
経費を節約し、効率的な資金管理を行うためには欠かせない選択肢といえます。
1-1. 振込手数料が非常に安い
通常の金融機関では、3万円以上の振込に700~800円の手数料がかかることが一般的です。しかし、楽天銀行では、3万円以上の振込でも他行宛で260円と、大幅にコストを削減できます。一回ごとの差はわずかでも、繰り返すことで大きな節約につながります。
1-2. 総合振込と給与振込のメリット
楽天銀行では、総合振込や給与振込の利用に追加料金が発生しません。これにより、以下のメリットが得られます。
総合振込
振込記録が1件にまとめられるため、経理担当者以外に具体的な振込先や金額を知られるリスクが減少します。特に、振込件数が多い企業では記録の効率化が図れます。
給与振込
通帳には1行だけの記録が表示されるため、経理担当者が個別の給与額を知る必要がありません。社員にとっても、給与振込口座に指定することでATM手数料の割引などの特典を受けられる場合があります。
1-3.手数料のさらなる削減
社員全員が楽天銀行の口座を開設した場合、給与振込手数料が1回あたり52円になります。この低コストでの運用は、中小企業にとって大きな利点です。
2.地域金融機関を選ぶ理由
楽天銀行と併せて、地域金融機関の口座も開設することを強くお勧めします。その理由は主に、資金調達の視点にあります。
2-1.地域金融機関の役割
地域金融機関は、会社の財務状況や経営者の背景を理解した上で融資を行います。
ネットバンキングでは機械的な審査が主流ですが、地域金融機関では対面での信頼関係が重要視されるため、柔軟な対応が期待できます。
2-2.政策金融公庫との連携
地域金融機関の口座に政策金融公庫からの創業融資を着金させることで、金融機関に自社の信頼性をアピールできます。
これは将来の追加融資を受ける際の大きな武器となります。
3.法人口座選びのポイント
法人口座の選定は、単なる利便性だけでなく、会社の成長や資金繰りに直結する重要な選択です。以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。
3-1.コスト削減
振込手数料や口座管理費用の低減は、長期的に見ると大きな効果を生みます。
3-2.資金調達のしやすさ
地域金融機関との良好な関係は、将来的な融資や取引のスムーズな進行に役立ちます。
3-3.社員や経理担当者への配慮
給与振込の仕組みを活用することで、社員の満足度向上や経理業務の効率化を図れます。
4.まとめ
法人口座の選び方は、経営の基盤を築く重要なステップです。楽天銀行と地域金融機関の2つを上手に活用し、効率的な資金管理と資金調達を実現しましょう。
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山口 真導
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